家族の有無









引き続き、家族の有無についてカテゴリー分けしました。





尾形くんの父親への関わり具合すごくないですか







門倉は父が戦死したとは名言していません


杉元は家族が結核にかかり村八分にあいます。
父親の死後は家を焼き払い都会へ出て独立します。
その後に徴兵があり、日露戦争へ白襷隊に志願したのは失うものがない+不死身だったからかな、と思いました。
確か白襷隊は志願しても全員が採用されるわけではなく家族の居ないもの順に選抜していったと思います
(記憶違いだったらごめんなさい)


チカパシはコタンで世話になっている谷垣に懐き、村に戻っても悲しむ人がいないとのことで樺太の旅に出ています。


谷垣は妹を殺された怒りで家を飛び出て第7師団に入隊しています。
旅順で真実を知り既に軍人である必要はなくなりましたが、鶴見の勧誘を受けて彼の元で働いていました。
二瓶に出会い、再びマタギの心を取り戻します。

江渡貝くんの家の中で起こったことはわかりませんが、母親の死亡後、速やかに内臓を取り出し、
防腐加工をして剥製にしたのでしょうか。死亡届の手続きをどう処理したのか気になる所です。
そのあたりはきっちり済ませていそうな気がします。




犬童と門倉の出身藩官軍賊軍的な関係はおいしいですね。
明治時代ですと30年ちょっと前まで幕府の時代があったので江戸の名残りを残す者もいたのだろうなあ。明治時代を背景にした小説坂の上の雲で「行儀の良い藩出身の者は~」との表現があり、いわゆる県民性以上にそのしつけや教育がはっきり出てお互いの藩の文化の違いに驚くエピソードが面白くて好きです。穏やかな藩では立ちションおっけーだったけど厳しい藩はだめだったとか、男色の取締りとか。日露戦争時既に県民性からみる性格別解説が存在していたので、ゴールデンカムイのキャラクターと照らし合わせて調べると面白そうです。








父親不在に対しての父親存命の少なさ










今全部で13巻まで出ているんですけれど、
やっぱどの漫画よりもずば抜けて家族との関係の悪い登場人物が多いです。
みんな、なにかしらを抱えてこの金塊争奪戦に巻き込まれています。
法律のもと罪に問われているのは1話に出てきた後藤のおっさんと月島のみですが、家族殺しを行ったキャラの生存率は低いですね。



日泥父に関しては尾形による死刑執行にも見えます。
決して殺されかけた新平を救ったつもりもなく、妻を撲殺し息子に殺意を抱いた男に死を与え罪を償わせる。
また、意気地なしの新平に苛立ち、彼から永遠に通過儀礼のチャンスを剥奪した尾形です。

別に、親を殺さなくても人間いずれ時間が来た時に巣立ちはできます。

尾形は己の内部に宿る精神的な話を新平にしました。多分、新平と尾形は生きてるベクトルが違いすぎるので、新平は尾形の言ってる意味がわからないと思います。ただ親が死んだ事実により一家から解放されて、無事に恋人を連れて遠い土地に行くことが可能になりました。こう考えると、全て尾形の自己満足で完結してしまいます。尾形が手を汚してくれたおかげで新平は親に殺されることもなければ、万が一の親殺しの罪をかぶることなく綺麗な状態で茨戸をでていける点では、尾形にある意味で感謝しなければならないかもしれないです。命の恩人ですからね。


尾形的には親に苦しめられ親殺しを完遂した月島のことをどう思ってるのか気になります。
屈強な兵士、風呂が長い尾形が誰かと仲良くするのを想像がつきませんが、
わりと尾形発信の月島情報がいくつかあったりするので個人として付き合いありそうですね。




家族が殺されたキャラクターの図
人生がどう変わったのか一目でわかるようにしたかったのですが、ごちゃごちゃになってよくわからなくなりましたね



イノシシに殺された、は事故かなまあいいや



お銀の子は、第7師団に両親を殺されてしまいました。
おそらくその事実は伏せられたままアシリパの祖母の元に預けられています。
鶴見中尉が「信頼できる人」としてフチを選んだのは、アイヌの人々が子供を大切に育てる文化はもちろんのこと自分の部下である谷垣もよくして貰えていたことを知っていたからかな。
谷垣や二階堂は家族を殺されたことによって復讐の鬼となりました。
赤ちゃんにとって鶴見中尉や鯉登は親の仇となりますが、争いを好まず平和を愛するアイヌの人々に育てられたことによって犯罪とは無縁の人間になるんじゃないかな、と思っています。
鶴見が興味を抱いていた「凶悪犯罪者に育てられた子」の言葉が気になります。
それは月島のことを含めて言ってるのかな。幼児教育心理学ですね。まだこの時期は心理学が設立されたばかりの新しい学問なので、鶴見中尉は目の付け所が鋭いです。脳医学然り、心理学然り。今回赤の他人に育てられることになった赤ちゃんがどこまで色濃く親の気質を反映するのか、成長して再登場する赤ちゃんが楽しみなところです。稲妻夫妻、好きです。












関係ないですが、文明開化によって新しい知識が外国からどっと押し寄せ、それらの単語や概念を造語として新しく作ったそうです。私この辺のことは大学に上がって知ったのでへー!と思いました。無知なので世の中知らないことだらけです。情報、という言葉も元々江戸時代にはなかったのですが海外の兵書を日本語に翻訳し直す際に新しく生み出した説があります。ともかく、開国して数十年で大量に生み出された新しい言葉を受け入れて順応していった当時の人たちは凄いなあと思います。テレビで見たのですが、四民平等になり誰もが等しく教育を受ける権利が与えられ、当時の子供たちは日中英(日本語漢語英語)を読むことができたそうです。グローバリズムですね、とても敵いません。明治時代の人のたゆまない努力はすごいです。


そんな生まれて間もない概念、「情報」を使いこなす鶴見かっこいい~!

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