ゴールデンカムイ 159話 感想



やった巻頭カラーだ!かっこいい!!


それぞれのキャラクターに二字熟語が添えられてて面白い〜
編集者が考えたのかな

土方には「情熱」が振られていて尾形に「冷徹」というなんだか対になってるようにも見えたり
「誠実」に生きてる美しいマタギが金塊を巡ったどろどろの殺し合いに参加してしまうのもまた誠実ゆえか〜とか思ったり
「革命」と「闘争」という文字は戦乱の時勢に必ず見かける言葉で近代化を突き進む激動の世界情勢に20世紀初頭を彷彿させたり
主人公には「勇気」の言葉が振られていて…うおおお↑めっちゃ主人公ぽくて良い!
「脱糞」て…白石は巻き込まれる形で物語に組み込まれているから…脱糞…ツッコミ待ちの文言やんけ…
「尽忠」て文字初めて見たんですけれど(無教養)強烈なまでに月島を物語っているようで肝が冷えました…ヒエ
鯉登くんの「崇拝」好きだ 崇拝っていうのはね思想の放棄だから楽しいんだよね 独り言です

個人的には「闘争」がヒトラーを彷彿させてイイネ!と思いました
中尉はヒトラーっぽいよね…演説とか、麻薬中毒み出してるところとか…
あと美に対して特別な思いを抱いてるところとか




以下メモと走り書き感想

*白石の防寒対策スタイルかわいい。半纏全クローズしてほっかむりかぶってる
*道中の資金調達には獲った獣の毛皮を売買して収入を得ている模様
なんというか、アシリパさんは近代化の一途を辿る世界で一人でも力強く生きていけるなあと毎回思う
アチャの教育はすごい

*樺太には大きく分けて3つの少数民族
樺太アイヌ、ウィルタ(オロッコ)、ニブフ(ギリヤーク)

*ウイルタ民族…トナカイと共に生活する人という意味
元々大陸のツングース系でありウィルタと自称していた。
私有権や階級の概念がなく仲間内で助け合う分け合うことで平等さを保つ
文字を持たない民族であるが言語能力がずば抜けており相手の言語が分からずとも数十分で交易できるほど
WW2時あやふやだった戸籍に目をつけた特務機関がウィルタ族の青年たちに諜報活動を行わせている。

>樺太では中部・北部に暮らし、シベリアのツングース系諸族と交流をもったほか、樺太北部のニヴフ、南部のアイヌとも交易をしていたと伝えられている。2002年平成14年)の国勢調査によると、346人がオホーツク海沿岸の樺太北部および南部のポロナイスク(旧敷香町)近郊に居住している。現在では、一部がロシア人との混血が進んでいる。(ウィキペディア引用)
アイヌは「オロッコ」と呼んでいた

イルガとよばれる刺繍、
アイヌはカッコ模様が基本形であるの対してウィルタはハートと渦巻き模様
(かわいい!)(インカラマッの着物と似てるなーって思った)

*天葬
ググってもなかなか出てこなかったです。
ウィルタについてまとめた文章を読んでいると、ウィルタは土葬も行なっているようでした。
冬の間は土が凍っていて土を掘るのが大変なので布に巻いて木の上に保管していたそうです。
(風葬との説あり)


   


近代的な天葬と記されている墓のそばにはロシア正教風の墓標も建てられていました。


ツイッターで検索すると天葬=鳥葬の認識としているツイートが多いので
そうなんかなあ…と思ってネット情報ですが自分なりに調べてみました。
ゴールデンカムイからはそれますが、趣味ですね。


日本語には火葬水葬土葬風葬花葬月葬宇宙葬瀑葬など手法によってそれぞれ漢字が割り振られている


◆鳥葬
そのまま文字の如く死者の身体を鳥に啄ませ天に送り届ける葬法
(中国語で天葬と訳されている)
チベット仏教、ゾロアスター教で行われている儀式

ウィルタの場合棺に遺体を入れているので、鳥葬から意味合いは外れると思います

◆天葬
もしかしたら50年くらい前まで日本人も使っていた言葉かも
オロッコの写真のキャプションに記載

◆風葬
遺体を埋葬せず,衣類を着せたまま,棺に入れたり小屋を造ったりして,外気中にさらしておく葬法。

◆台上葬
キャプションに記載
読んで字のごとく樹上に台を置き,あるいは樹木を組んだ台の上に遺体を放置する葬法。乾燥葬の一種。
ウィルタの葬り方に相当する言葉

◆樹上葬
樹上に台を置き,あるいは樹木を組んだ台の上に遺体を放置する葬法。乾燥葬の一種。
ウィルタの葬り方に相当する言葉

◆土葬
移動民族ウィルタの埋葬に土葬されていたことも出てきます。
地域差かもしれませんし、凍てつく冬の土を掘ることができず、冬の間は樹木の上に遺体を保管して春に土葬するのかな。




>オロッコ人は屍を地中に埋葬するためにあらず、粗糙なる板を以って長形の棺を造り、之に納めて森林中に持ち行き、棒杭を四本建てゝ其上に据ゑ置く。その高さは男子の身丈程なりといふ。斯の如くオロッコ埋葬法は一種固有にしてアイヌ及びギルヤーケンには見ざる所なり。(人類学研究 小金井良精 著 1926 より文字を起こしました)http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1018027/223?viewMode=



*「その文化も消えつつある」という切ないセリフの背景には
八端十字架墓標 アシリパさんたちが見ている棺は近代的埋葬されたものみたい
樺太の地にも宗教がじわじわ広がってる様子
ロシア正教会の十字架でこれにハリスト(救世主)が磔刑に処された

(デジタル図書でオロッコの記述を読んでいたら「ギリシャ教を信じています」と言う青年がいたんだ…)


*突然「エゾシカだ」と言って発砲する尾形…えみんなのために食糧調達しようと…?
エゾシカかと思った野生動物はトナカイでした

*キロランケのモノボケのフリめちゃくちゃ好き…
ていうか尾形が黙って見てるギャグ笑う 白石と尾形の組み合わおもろ
楽しそうでよかった

*セルフナデナデしてるのは動揺を和ませようとしてる自衛心の表れなの?
アシリパさんに声をかけられた時も後頭部なでつけてたけど

*みんなで尾形を慰める構図…みんなやさしい…尾形好かれてるね
第7師団に所属していた時は一等卒君達に結構な態度取られていたけど
アシリパさんの「一緒に謝ってやる 心配するな」が男前すぎて キュンとした 和気あいあい

*ウィルタ語…!?この作者何者…!?どうやって調べたんだ…!??
消滅危機言語に指定されている言葉なんですけれどもウィキ調べで
現在話せる人口 ウィルタ語→50人 アイヌ語→10人 だそうです

*オロッコのおじいちゃんやさしそうでよかった
*ウィルタ語がわかるキロランケすげえな〜多言語話者だな〜

*アシリパの父親情報が飛び交うと目元真っ黒になる尾形 悪役〜

*顔に傷がないウイルクだ

*一緒に行くかアシリパ(正確な発音)て…

*キロランケによるトナカイの習性レクチャーで「そこは人間と同じか」にゾッとしました
読者ぼく「そ、そうなの…?」
なんかも〜獣も人間もみな同じ 超平等主義 って感じ 


*トナカイ ウィルタ語でウラー(ロシア語の万歳みたいだね!)

*オロチックウラー
徐々に父親との記憶を思い出してくるアシリパさん

*馴鹿狩だぜ セルフパロ


これはキロランケの計画通りなの?じゃあ尾形が撃ったのはキロランケの指示通り?
それとも自発的に尾形が撃つってわかってたの?

う〜ん樺太やばたにえん


なんとな〜くキロランケが何者であるかが見えてきそうな予感に対して尾形のスタンスが全然見えてこない
尾形は1巻から登場しているレギュラーなのにお前は一体何者なんだ…?

ていうか作者一体何者


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